どうも!東京コミュ塾のJINです。
本日のテーマ は「間の取り方」でございます。
プレゼンテーションにおいて「間」というのは、めちゃくちゃ重要ですね。でも、この「間」を取るというのは、とっても難しい技術なんです。プロのスピーカーでも、なかなか「間」を操るっていうのは難しい。
それでもスピーチの授業で一番初めに教えられる基礎的な技術。
それが「間を取る」です。
最初から最後までなかなか習得できない間の取り方
最初から最後までなかなか習得できない間の取り方。
なぜ、この「間」を取るのが難しいのか? それは、プライベートではほとんど使わないからです。
プレゼンテーションとか、かしこまって人前で話すときに初めて、この「間」という技術を使います。普段は「間」をとって話すことはほぼありません。
例えば、奥さんから「あなた今日何飲みたい?」と聞かれたとします。
その時に旦那さんが「俺は・・(間)・・ビールが飲みたい!」なんて言わないですよね。
普通は「え~じゃあビールで」みたいな感じで答えると思います。
スピーチとプレゼンでしか使わないこの技術。それが「間」なんですね。
この「間」をうまく操ることができると人を惹きつけられるようなプレゼンができるようになるので、ぜひ一緒に練習していきましょう。
「間」をどうやって使いこなすのか?
わかりやすいタイミングとして、スピーチやプレゼンの最初に、聞き手の注意を自分へ向ける。その時に「間」を使ってください。
「では皆さん一旦前をご覧ください」この言葉の後、3秒から 7秒の「間」を取ります。
実はこれめちゃくちゃ長く感じるんですが、恐れずに取りましょう。全員が前を向くまで黙るんです。
よく「ではあのー今から始めたいと思います」と言って、みんながまだこっちに注目していないのにプレゼンとかスピーチを始める人がいますよね。
皆さんもそんな始め方をしてしまった経験があるのではないでしょうか。
自分の方に注目されるとやっぱり怖いし緊張してしまうから、あんまり注目しないでいてねという気持ちからの行動です。
でもこれが悲劇の始まりなんです。
聞き手が注目する前にスピーチが始まってしまった場合、聞き手はどう思うでしょう?
『あれ?いつの間にかスピーチが始まってしまってる』『おいてけぼりだな』
このような気持ちは最終的に『この人の話は別に聞かなくてもいいんだな』というところにいきつくのです。
これってすごくもったいないですよね。
せっかくスピーチやプレゼンテーションをしているにも関わらず、誰も聞いてくれない。誰も興味を示してくれない。
お互いに無駄な時間を過ごしてしまいます。
人前に立ったら場を制さなくてはいけません
間の使い方
その① 初めに前を向いてもらう
その一番有効な手段でもあり、簡単な手段というのが、一番初めに前を向いてもらう。
ちゃんと自分に注目してもらうことなんです。そしてその重要な場面で活躍するのが「間」なのです。
「それでは皆さん一旦前をご覧ください。・・(聞き手が前を向くまで待つ)・・では始めていきたいと思います。本日はお時間を頂きまして、どうもありがとうございます」
こんな感じで進めればいいんです。
全員が前を向くまで「間」を取って待つ。これが一番簡単で効果的な「間」の取り方です 。
間の使い方
その② 言葉の前後に間を入れる
その他には、重要な言葉の前後に2~3秒「間」を取る方法もあります。
例えば
「今日ご紹介したい商品はこちら・・(2~3秒待つ)・・〇〇です」
こんな感じで「間」を取ります。
〇〇の部分を強調したい場合、その言葉を言う前に数秒待つのです。
「間」を取らずに話してしまうと、さらっと聞き流されてしまったりして重要な言葉に注目してもらえない時があります。
効果的に「間」を使って、聞き手を惹きつけましょう。
コツは軽く頷くこと。
頷くことで2~3秒の「間」を取ることができます。頷きながら「間」を取って、それから強調したい言葉を言いましょう。
沈黙は怖いもの
最初の方でも触れましたが、話し手にとって沈黙は怖いものですし、数秒とはいえとても長く感じる時間です。
間延びしてしまうというのは誰しも怖いのです。
だから間を埋めたくなる心理が働きます。
結果どうなるかといえば、「えー」「あのー」といったマウメ言葉をたくさん使ったり、早口でまくしたてて話したりしてしまうのです。
間違った話し方の解決策
その① マウメ言葉の解消
ここからは、沈黙を恐れるあまりよくやってしまいがちな間違った話し方の解消法をお伝えしましょう。
「えー」や「あのー」といったマウメ言葉は話し慣れた人でも使うので、完全に無くしてしまう必要はありませんが、やはり使いすぎると聞き手にとって耳障りになってしまいます。
このマウメ言葉を極力使わないようにするにはどうすればいいのか。
答えは簡単。黙るのです。
沈黙への恐怖からマウメ言葉を言いそうになった時は、ぐっとこらえて黙りましょう。
黙ったらそこがいい感じの「間」になります。
黙っている間に落ち着いて次に話す言葉を考えるのもOK。
自分は必死に考えていたとしても、聞き手から見ればきちんと「間」を取っているように見えます。
人前で話す時に「あのー」や「えーっと」をよく言ってしまうという方はある意味チャンスです。
マウメ言葉を言いそうになったら、シンプルに黙りましょう。それだけで「間」を取っている話し方になります。
間違った話し方の解決策
その② 話すスピードに緩急を
マウメ言葉を使ってしまうという以外にも、沈黙を回避するために早口でまくしたてて話してしまう事はありませんか?
話し方を教えていると、よく「早口の方がいいですか?それともゆっくり話したほうがいいですか?」という質問を受けます。
これはどちらも正解ですし、どちらも使いこなせなくてはいけないものなのです。
スピーチやプレゼンにおいて、早口は悪い事ではありません。
ただし、話す言葉全てを早口にしてはいけません。
早口と早口の間にゆっくり話す部分を入れていくのです。話し方に緩急をつけていくことが大切です。
ですが、これがなかなか難しいんですよね。いきなり使いこなせるようにはなりません。
なのでその対策として、大事な言葉や文章を2回言いましょう。おすすめは1回目に比べて2回目をさらにゆっくり話すといいです。
2回目をゆっくり言うことによって、自分も落ち着く事ができます。話している最中に「あ、かなり早口になってしまってるな・・・」と思った時が使いどころです。
間違った話し方の解決策
その③ 短文で話す
また、スピーチやプレゼンで文章を区切らず、ダラダラと読点でつないで話す人がいます。
話している間に着地点を見失ったり、言いたいことが後から出てきてどんどんくっつけていったり。
長くなる理由は様々ですが、聞き手にとってはとても聞き辛く感じるものです。
「間」を取るタイミングのひとつに文章の終わりの句点部分で取るという方法があるのですが、一文が長い場合この方法が使えません。
句点が無いので、なかなか「間」を取る時がやってこないんですよね。長い文章は「間」が取り辛いのです。
読点をいくつも使った文章ではなくて、できる限り短い文章で話してみましょう。
短い文章で話していくと「間」が取りやすいうえに、歯切れがよくなります。それに文章にリズム感も出ます。聞き手にとって聞きやすい話し方になるのです。
まとめ
いかがでしたか?今回は「間」を取るタイミングと使い方、
- 一番初めに前を向いてもらう
- 重要な言葉の前後に間を入れる
それからやってしまいがちな間違った話し方の解決策を3点
- マウメ言葉の解消法
- 話すスピードに緩急をつける
- 短文で話す
をお伝えしました。
解決策は、是非1つ目から3つ目まで、段階的に挑戦してみてください。
- まずはマウメ言葉を言いそうになったら黙ってみる。
- その次は言葉の速さに緩急をつけてみましょう。
- 「あ、早口になっているな」と思ったら、重要な部分を2回繰り返して言ってみる。
- 最後は短文で話してみる。できる限り文章を短くして「間」を取るタイミングを増やす。
「黙る・緩急をつける・短文で話す」この3つはセットです。
この3つ全てができてやっと「間」が取れるようになるんですね。
これらを意識して取り入れて行く事で、聞き手にも伝わりやすいスピーチやプレゼンになっていきます。
「間」の無いスピーチやプレゼンは ”間抜け” です。間抜けな話し方にならないためにも、3つのポイントを使いこなしていきましょう。
投稿者プロフィール
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東京コミュ塾代表 / 中小企業診断士 / スター講師誕生2022準優勝 / Udemy受講生7,000人以上
4年半の英国駐在中、欧州本社のサプライチェーンマネージャーとしてアジアから欧州全土への輸入販売の責任者となりました。この時のメンバーはそれぞれが個性の強い欧州人。彼らの意見を纏めたり、本社の意向をメンバーに分かりやすく説明するのは至難の業でした。この経験の中で培ったのがコミュニケーションスキルです。もちろん初めは上手くいかず、会議は炎上するはプレゼンは途中で遮られるは困難の連続でした。日本風の「和をもって尊しとなす」という考えは世界では通用しませんでした。そこからコミュニケーションスキルを磨くべく会議では毎回ファシリテーター役を担い、プレゼンの機会は逃さず挑戦しました。そうすることで少しずつコツを掴み、全員が納得出来るような分かりやすい話し方や会議を纏めるファシリテーション技術を身に付けることが出来ました。幅広い経験を基に、講座では経験の中で培った「実践ですぐに使える!」技術を体系的にお伝えします。世界に通用するコミュニケーションスキルを身につけましょう!
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